舌診
皆さんこんにちは！
本日は前回チラッと出た「舌診」について書いていきたいと思います。
まず初めに、東洋医学について調べると、「未病」という言葉が出てくることが多いです。
「未病」
言葉の通り「まだ病気にはなっていない」状態の事です。
東洋医学では未病の段階で施術を行い治すことが、名医であると言われます。
では、病気にもなっていないのにどうやって患者さんをみて、施術していくのか？
東洋医学では患者さんを診る際、大きく分けて４つ使います。
①望診 ②聞診 ③問診 ④切診
です。
見て、聞いて、話して、触るということですね。
これらを総動員して、目の前の患者さんの状態を見極め施術にあたります。
現在病気が無くても、身体には、様々な反応が色々な所に出てきたりしています。
ちょっとした不調があったり、いつからか疲れやすくなったり、たま～に症状が出たり、特に自覚症状がないという人でも、身体を診ていくと疲れている所が見つかったり、時々気になることの原因がわかるかもしれません。
そこで、今回はタイトルに書いた「舌診」のことを紹介します。
舌診は、「望診」の中の１つです。
べろを見て、「色」「形」「苔」の状態で身体の『どこに不調(臓器)』があるかや『性質(冷えや熱など)』『病状』などを判断していきます。
では、細かく説明していきましょう！
上の図のように、舌を見る際の臓器の位置です。
以下を読みながら参考にしてください。
さて、重複する点もありますが、まずは正常な舌の状態からいきます。
形・・・特別な形態変化なし。
色・・・淡紅色。
苔・・・中心部に薄い白苔。適度な潤い。
それでは、異常な状態をそれぞれ見ていきましょう。
舌質の色
正常な舌の色は淡紅になります。
淡白…淡く白っぽい色。
紅色…正常より赤い。
紫色…青紫色。
舌苔の色
「白苔→黄苔→灰・黒苔」の順に不調の重症度が上がります。
白苔…白い苔。
黄苔…黄色い苔。胃に熱があるときが多いです。
灰…浅黒い苔。
黒…黒い苔、または焦げた苔。かなり重症の場合が多いです。
舌体の形態
痩舌（そう） | 気血両虚、陰虚など |
胖舌（はん） | 陽虚、熱盛など |
歯痕舌 | 気虚、脾虚など |
裂紋舌（れつもん） | 陰虚、血虚など |
芒刺舌（ぼうし） | 熱邪、臓腑の熱など |
顫動（せんどう） | 気血両虚・陽虚 |
歪斜（わいしゃ） | 中風・中風の前兆 |
吐舌（とぜつ） | 脾陽虚 |
痩舌…舌が通常より薄くて痩せている状態。
胖舌…下が大きくて腫れぼったく厚みがある状態。
歯痕…舌のふちに歯型が付いている状態。ふちが波打っています。体調とは関係なく、歯 並びが悪くて舌の形が変形している場合もありますが、その場合は左右非対称。
裂紋…舌の表面に亀裂が入っている状態。
芒刺…舌の表面がざらざらしていて、トゲのように突き刺さる感じがあります。赤い点々 がある。
顫動…舌が震えている状。
歪斜…舌を出したときに左右どちらかに歪んでいる状態。倒れる寸前などにこの舌の状態 になることがあります。中風などが考えられます。「中風]とは脳卒中のこと。
吐舌…舌を唇の外にたらしたままで、口の中に戻す力が無い状態。
苔の厚さと質
薄苔…苔が薄く見底できる状態。
厚苔…苔が厚く見底できない状態。[邪]に体調が侵されている状態。
剥落苔…苔の一部またはすべてが剥がれ落ちている状態。
燥苔…苔が乾燥している状態。
滑苔…苔が多量の水分に覆われている状態。
膩苔…苔が厚く、べったり下についてぬぐえない状態。
腐苔…おから状で剥離しやすい状態。
舌は直前の食べ物や飲食物によってもすぐに色が変わってしまうので、注意が必要です。光の色によっても白っぽく見えたり黄色っぽく見えたりするので、照明にも気を付けてください。
ちなみに、梅雨時期や夏場は湿気が強くなるので、滑苔がみられる人もいるかもしれませんね～。
以上、皆さんいかがでしたか？
初めてみるし、文字だけの説明じゃ分からないことだらけだと思います。
絵心やパソコンのスキルがあれば、画像などを入れてもっと分かりやすく出来たでしょう,,,
残念ながら両方とも持ち合わせておりませんm(_ _)m
院内には、貼ってあるので写真撮って帰ってください！
もちろんご希望があればその場で私が舌診もします。
舌診のみもOKです。
数分で出来ますが、施術中には出来ないので、ご希望の方は来る前にご連絡ください。
『料金は無料です』
現在の状態を把握・認識し、日々の体調管理にお役立てください！！！
それでは長くなりましたが、長く暑い暑い夏が続きます、体調を整えて楽しい夏にしましょう！
くれぐれも熱中症には気を付けてお過ごしください。
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